腰痛ガイドラインから | (2013/04/18) | |
以前もこのコラムで取り上げた腰痛。高血圧の次に通院者が多い疾患だそうです。昨年、日本整形外科学会および日本腰痛学会から「腰痛診療ガイドライン」が出ました。ガイドラインでは、推奨の強さをA~D、根拠不明(I)で示します。 腰痛には原因が明らかではない「非特異的腰痛」があり、これが腰痛を訴える患者に最も多いそうです。特異的腰痛とは、腫瘍、炎症、骨折などの重篤な脊椎疾患が疑われる腰痛、神経症状を伴う腰痛を指します。また年齢(20歳未満、55歳超)も特異的な腰痛か判断材料のようです。 多くの非特異的腰痛の場合、画像診断は不要(A)、神経症状や持続性にMRI(B)、薬物治療(A)、急性および亜急性の腰痛への温熱療法(B)・・などとなっています。ちなみに薬物療法では、急性・慢性腰痛ともに非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、アセトアミノフェンを第一選択薬(A)、急性腰痛への第二選択薬に筋弛緩薬(I)、慢性腰痛への第二選択薬は抗不安薬(A)、抗うつ薬(B)、筋弛緩薬(I)、オピオイド(A)でした。 慢性腰痛には心理的要因も作用するようです。 慢性腰痛には運動療法が有効(A)で、急性であっても、安静にするよりも痛みに応じた活動維持が重要なようです。(けい) | ||
< 1つ前のコラムを見る | [ミニコラム一覧] | 1つ先のコラムを見る > |