軟膏
(ナンコウ)
軟膏(なんこう)は皮膚炎などに用いられる塗り薬です。薬の目的である効果を表す有効成分とワセリンなどの基剤(有効成分の吸収を良くしたり、炎症部を保護・冷却するなどの作用をします)などからなります。「軟膏」は狭い意味では、ワセリンなどの油脂性基剤を用いたものですが、分類上はクリーム剤も軟膏の一種です。油脂性軟膏は皮膚保護作用、かさぶた軟化作用があり、浸透性に優れ、通常は防腐剤を含みません。べとつきがありますが皮膚への刺激は少なく、皮膚の湿潤部(ジュクジュクした部分)・潰瘍部・乾燥部まで広く使われます。一方、乳剤性基剤を使用したクリームは水分と油脂を混ぜるため乳化剤として界面活性剤を使用しています。さらっとしていて使用感に優れますが、パラベンなどの防腐剤を含むため、接触性皮膚炎が起こる可能性がまれにあります。 |
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