つらい五十肩 | (2013/06/20) | |
肩やその周囲の痛み、腕が上がらない、痛みで熟睡できないなどの症状は、肩関節周囲炎かもしれません。中年以降(40・50代)に多いので四十肩・五十肩などとも呼ばれますが、30代でも発症します。肩関節の炎症が進むとその周囲の肩峰下滑液包(関節の動きをよくする袋)や関節包が癒着してさらに動きが悪くなり拘縮や凍結肩といった状態になることもあります。 肩こりとの違いは、腕の症状の有無です。似た症状をもつ石灰沈着性腱板炎・肩腱板断裂などとの鑑別にはX線検査、関節造影検査、超音波検査が必要です。 強い痛みが続く急性期、痛みは治まってくるものの腕や肩が動かしにくい状態が続く慢性期を経て回復に向かいます。痛みの期間に個人差はありますが、やがて回復するので悲観的にならずに、その病期にあった治療を受けましょう。 急性期には、安静(痛みを伴う運動を控える)と消炎鎮痛剤の内服(時には注射)および貼り薬で痛みを抑えます。急性期を過ぎたら、温めたり動かして癒着を防ぐリハビリを行いましょう。少しずつ動かせる範囲を広げていきます。Codman体操(振り子運動)は自宅で行えます。痛い方の手にアイロンをもち前後左右に振ります。肩が少し動かせるようになったら、ゴムバンドや鉄アレーなどで筋トレもしましょう。 これからの季節、クーラーや扇風機などで直接冷気が肩に当たらないように気をつけてくださいね。(けい) | ||
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