インクレチン関連薬 | (2012/09/27) | |
インクレチンは、食事をとると消化管から分泌されるホルモンで、インスリンの分泌を促す作用があります。 現在わかっているインクレチンには、GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激 ポリペプチド)とGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)があります。この2つは、ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)というペプチド分解酵素により分解されてしまいます。 このDPP-4の作用を阻害することでインクレチンの分解を妨げることにより、インスリン分泌を促す薬が開発されました。現在、「DPP-4阻害薬」は5成分あります。いずれも1日1回服用する飲み薬です。 GLP-1はインスリン産生と分泌を促進する作用以外に、インスリンを分泌する膵臓β細胞の増殖や新生を促し、血糖を上昇させるグルカゴンの分泌抑制、胃排泄の遅延作用、中枢を介した食欲の抑制により血糖値を下げる働きや心筋保護作用があるそうです。 このGLP-1のアミノ酸配列を少し変えてDPP-4による分解を受けにくくしたGLP-1受容体作動薬も開発されています。こちらは2種類あり皮下注射です。 どちらも医療機関で処方されるお薬ですので、主治医の指導のもとに正しく使用してください。糖尿病のお薬は時として低血糖を起こす場合もありますから十分注意されてください。(けい) | ||
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