長引く咳の原因は夏風邪?肺炎?その2 | (2015/09/03) | |
前回はウイルスや細菌などの病原体が引き起こす肺炎を紹介しました。今回は、原因が病原体ではないアレルギー性肺炎(過敏性肺炎)についてです。 過敏性肺炎とは、身の回りに存在している”ちり”や”ほこり”などを繰り返し吸い込んでいるうちに、アレルギー反応をおこして発症する肺炎です。 なかでも夏風邪と間違えやすいのは、夏型過敏性肺炎です。夏型過敏性肺炎は、梅雨~夏に増殖するトリコスポロンという黒いカビが放出する胞子が原因で起こります。トリコスポロンが肺のなかで増殖するのではなく、その微小な胞子をくり返し吸い込むことによるアレルギーが原因です。 トリコスポロンは腐った木材を好み、高温多湿の場所で増殖します。家の中で発生しやすい場所は、窓枠や台所の流し台の下、浴室のドア枠などです。症状は、熱、咳や痰、頭痛、呼吸困難などで風邪と似ていますが、夏型過敏性肺炎の場合は、夏になるとこのような症状がでて涼しくなるころに治まる、といったことを毎年繰り返します。慢性化すると呼吸機能が低下してしまう恐れもあります。 夏型過敏性肺炎は誰でも発症する可能性があります。予防には、カビを除去し、発生させないことが大切です。外観を損ねるだけではなく健康に悪影響を及ぼすカビ。こまめな換気や掃除を行いましょう!(stella) | ||
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