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ミニコラム

トランス脂肪酸  (2013/11/21)

先日、米国FDAが食品へのトランス脂肪酸の安全性を否定、将来的に使用を禁止の可能性が報道されました。
このトランス脂肪酸とはなんでしょうか?
油脂は、脂肪酸とグリセリンから構成され、脂肪酸にはたくさんの種類があります。
炭素の二重結合をもつものを不飽和脂肪酸といいます。
この不飽和脂肪酸には炭素の二重結合の周りの構造の違いによるcis型とtrans型があります。trans型の二重結合が1つ以上ある不飽和脂肪酸が「トランス脂肪酸」です。
ちなみに、炭素(C)の二重結合をはさみ水素(H)が反対側に結合していることをtrans結合といいます。
常温で液体の植物油や魚油から半固体又は固体の油脂を製造する加工技術の一つ「水素添加」によりトランス脂などに含まれます。
トランス脂肪酸を摂る量が多いと、悪玉コレステロールといわれるLDLコレステロールが増えて、善玉コレステロールHDLコレステロールが減る、また、トランス脂肪酸の摂り過ぎは、少ない場合に比較して心臓病のリスクを高めるといわれています。
現時点で、日本では食品中のトランス脂肪酸に関して、表示の義務や含有量に関する基準値はないようですが、食品安全委員会が疾患罹患リスクの報告などを収集しリスク評価しています。その調査では、日本人の摂取量はWHOの目標値を下回っているそうです。
大切なのは、トランス脂肪酸に限らず、食事からの脂肪をバランスよく摂ることです。
農水省のホームページには、食品中のトランス脂肪酸の含有量の一覧表が掲載されています。含有量の多いものをたくさん食べている人は食生活を見直した方がよいかもしれませんね。(けい)


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